被曝リスクは安心レベル!原発御用による福島原発の炉心調査方法を大胆提案


第1章 安心の被曝リスク!

チェルノブイリ事例@原子力災害専門家グループのコラムで安心!

福島第1原発の各号機の炉心を探す作業での最大の不安材料は、高線量下での被曝リスクであろう。

しかし、実は、原発御用にとっては高線量ではないし、原発御用の多岐にわたる研究によって、その安心性が確かめられていると考えられるのだ。具体的に説明していこう。

注目すべきコラムが首相官邸HPにある!
チェルノブイリ原発事故vs福島原発事故 影響の比較

首相官邸のウェブサイトに、原子力災害専門家グループによるコラムが設けられている。
原子力災害専門家グループは、わが国における放射線防護学被曝医療等の権威で構成されており、随時、官邸に対する助言を行っている組織である。

特に、「被災者の避難、受け入れの際の安全確保」、「被災者の被ばくに係る長期的な医療、健康管理」、「その他、放射性物質に関する人体への影響一般」の三点について、自分たちにとって適切な助言を行っているらしい。また、外部の専門家としての立場であり、高い独立性が保たれているらしいことも強みである。

この原子力災害専門家グループのコラムのうち、着目して頂きたいのは、
第3回「チェルノブイリ事故との比較」(2011年4月15日)である。

このコラムは、放射線影響研究所理事長などを歴任し長崎大学名誉教授である長瀧重信氏と、放射線医学総合研究所理事長、国際放射線防護委員会(ICRP)主委員会委員を歴任し、日本アイソトープ協会常務理事の佐々木康人の2名によって執筆されたものである。

チェルノブイリ事故による被害を紹介したこのコラム(福島との比較が最大の目的ではあるが)は、2006年のWHO、IAEA等の8つの国際機関と被害を受けた三ヶ国が合同で発表し、2011年には国連科学委員会がまとめて発表した内容に基づいている。

つまり、高度な専門的知見(科学的な研究結果)を有しているといえよう。

「チェルノブイリとの比較」コラムで注目すべき部分

具体的に、第3回「チェルノブイリ事故との比較」の内容を見てみよう。
今回予定される調査に該当する部分は、1.原発内で被曝した方2.事故後、清掃作業に従事した方である。そこで、これら2つについて内容を検討する。まずは、書かれている内容は以下の通りである。

1.原発内で被ばくした方 *チェルノブイリでは、134名の急性放射線障害が確認され、3週間以内に28名が亡くなっている。その後現在までに19名が亡くなっているが、放射線被ばくとの関係は認められない。

2.事故後、清掃作業に従事した方 *チェルノブイリでは、24万人の被ばく線量は平均100ミリシーベルトで、健康に影響はなかった。
※いずれも、原文ママ

「チェルノブイリとの比較」コラムに対する注釈的なコト

まずは、注釈的なことを少し。
一次文献を読むのがメンドクサイので、詳細は分からないが、「清掃作業」は除染作業にあたり、原発建屋屋上での瓦礫処理や原発内部の調査をした専門家は、「原発内で被曝した方」に含まれていると考えられる。

まさか、WHOやUNSCEARが報告書にこれらの事例を盛り込まないはずはなく、わが国の放射線防護・医療の権威が、分類を間違える、曖昧な表現をするといった凡ミスはないであろう。
なお、2つの項目のどちらに該当するにせよ、特に大きな違いはない。

「チェルノブイリとの比較」→チェルノブイリ事故の被曝状況から分かること

次に全体の概要からチェルノブイリ事故の状況を把握する。
このコラムでは、2つのことが分かる。

@134名の急性放射線障害が確認され、3週間で28名が死亡。その後の死者は被曝との関係が(科学的に)認められない
A清掃作業を行った24万人は平均で100mSvであり、健康に影響はなかったこと

である。かなり着目すべき「科学的真実」であろう。

つまり、チェルノブイリ事故処理でさえ、飛行機事故やタバコに起因する死者数と比較して低い人的被害に収まっていることがわかる。いわば安心のチェルノブイリなのだ。

さらに、原発御用の作業は、2つの理由によって、かなり安心なものとなる。次ページで解説する。

次ページ:チェルノブイリ事例A安心できる2つの理由〜第1章 安心の被曝リスク!
前ページ:原発御用の定義〜第0章はじめに

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