被曝リスクは安心レベル!原発御用による福島原発の炉心調査方法を大胆提案


第1章 安心の被曝リスク!

リスクを比較するAガンリスクの比較とその類似例
何ミリシーベルトまで安心?答えは2000〜4000mSv

さて、前頁の被曝と生活習慣によるガンリスクの図から読み取れることをまとめてみよう。

簡単にデータを再確認しておく。
2000mSv=ガンになるリスク1.6倍
喫煙、毎日三合以上飲酒と同じ。

1000〜2000mSv=ガンになるリスク1.4倍
毎日二合以上飲酒と同じ
である。

あの図は、恐らく確率的影響に関するデータである(確定的影響だと「お守り」関連が出てくるため)。データによると、2000mSvの被曝量は喫煙と同程度であり、2000mSv以下であれば、喫煙よりもリスクは低いことが明らかとなっている。

つまり、どうやら2000mSvであっても大した問題ではないことが分かる。

しかも、当サイトでは、すでに4000mSvまで特に問題がないことを明らかにしているため(第1章のチェルノブイリ事例A)、2000mSvは「基準値以下なので安心」であろう。4000mSvのリスクは不明であるが、「確率論なので心配しすぎるより、ストレスによる健康被害を心配したほうが良い」レベルである。クヨクヨしていると放射能の影響が出るので注意すべきである。

国家リスクvs個人の健康リスク、どっちが大事?当然、国家で「安心」

次に、国難という国家レベルの危機と個人の健康リスク(しかも確率論である)とを比較してみよう。
現在の我が国の対応などから、放射線による健康リスクと比較すると、国家レベルの危機(財政、経済など)がより重要であることが分かる。つまり、国家レベルの危機こそ最優先されるべきなのである。

そして、福島第1原子力発電所で事故を起こした原子炉(建屋等含む)の廃炉が早ければ早いほど、処理費用や人件費、経済損失等の国家のリスクは軽減される。その第1歩として「炉心探し」が重要であることは言うまでもあるまい。

したがって、原発御用が国民に健康リスクを受け入れるよう主張したように、彼ら原発御用自身も「確率論だし、国家のリスクを考慮すると・・・行ってきます!」と、積極的に調査をしていただけるはずである。また、「元々高いガンリスクが少し上がるだけ」と指摘する専門家もいることから、そもそもガンリスク問題を心配する人が出るとは到底考えられない。

原発御用によるリスク比較の類似例を知って「安心」

この「リスクの比較」の構造は、震災後初期に繰り返された原発御用の主張と似ている

たとえば、「日本人はワカメ等の海草を食べるから大丈夫(外国人と比較)」。
乳幼児もワカメを食べるのか、なぜチェルノで大人ではなく子どもに影響が顕著だったのか、牛乳だけを悪者に仕立て上げるのか、といった基本的な疑問には頭が回らなかったようだ(生まれつき多い可能性もあるかもしれない)。

レントゲン○回分だから大丈夫(メリットがある医療放射線との比較)」も同様である。
「医療によるメリット」vs「単なる浴び損」、「局所被曝」vs「全身被曝」とを比較するという斬新な事例であろう。しかも、外部被曝だけに言及して、食物や呼吸による内部被曝を無視していたことも注目に値する(食物による被曝をレントゲンと比較したこともあった)。

放射線に関する国家資格保有者や講習受講済みなどの専門家であるはずなので、これらの発言は恐らく意図的に行われたか世界に誇る日本の最新知見に基づいたものだと考えられる。

いずれにせよ、これらの発言に代表される安心アピールは、水俣病や「(チェルノブイリ事故後の)ソ連の小児甲状腺癌増加は風土病です」から脈々と受け継がれてきた日本が世界に誇るべき事故対応と言え、我が国が伝統も大切にしていることが分かるだろう。

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