被曝リスクは安心レベル!原発御用による福島原発の炉心調査方法を大胆提案


第2章 「隠す技術」 原発・被曝に関するリスクを隠して安心

不都合な情報隠しB不適切な発表
ザル検査で「安心」。情報を精査せず無責任発言で「安心」

前ページ(被曝医療の不適切解説)と類似したものに、土壌、食品、瓦礫等に関する主張がある。

検査しているので安心です」というものだ。極めて限られたサンプル調査結果から全体を推測して「安心・安全」を主張するのは、科学的には不正確である。多数の未調査品目が各県・各地域で存在したからである。

しかし、多数の文化人や専門家が「検査していて市場に出回ってないから安全」であると、TVなどで主張していた。各県のホームページなどをチェックすれば、品目数が分かる。そのような最低限のお約束すらも行わずに、専門家が想像に基づいた発言(無責任発言)をしていることに愕然としたのを覚えている。そして、名前に「クズ」がついているから仕方ないか、と妙に納得したことも覚えている。

科学的知見に基づく本来あるべき発表

本来であれば、正確なモニタリングとその結果に基づく発表が求められたであろう。たとえば、土壌調査の場合では、調査地を1mや10mメッシュに切り、各メッシュの土壌サンプルを採取して汚染度合いを把握すべきであった。

「それは不可能」であるならば、「検査しているので安心」というべきではなく、「調査の結果、この住所での安心は確認できたが他地点は分からない」が正確な科学的知見による発表と言えるだろう。

新時代の科学的な知見に基づいた発表方法

このように、我が国では新たな科学的とされる発表が多数行われるようになった。

このうち、特に「この○○を1年間食べ続けたとしても、ただちに健康に影響はない(CTスキャン○回分である)」に代表される発表は、新風を巻き起こした。1年間その品目しか摂取しないという限定条件であり、非現実的であったが、数字遊び・言葉遊びとしての評価は高いであろう。

この発表はホウレン草や飲料水などから始まり、牛肉などでも展開された。
特に、「この海水(ふくいち沖の海水)を1年間飲み続けても、直ちに健康に影響はない」というメディア発表は、「海水を飲む」という新たな視点を盛り込んでいる。21世紀の水問題を解決するための新たな方策として、多いにその着眼点が評価されるべきであろう。

この豊かな発想力を国民にも定着させるために、途中で断念することなく、「ふくいちの汚染水を1年間飲み続けたら〜」バージョンも放送するべきであったと考えられる。

情報を「なかったこと」にして(データを隠して)安心

原発情報、放射性物質に関する情報を「なかったこと」にする手法も有効である。

水道水にはセシウムは出てこない」と断言した福島県の高度な水道技術は、国内外で高く評価されるべきであり、微量のセシウムを検出したことがある茨城県、栃木県、埼玉県、千葉県、東京都にその技術を提供することが期待される。

また、福島県では3月16日から3月17日のデータを「なかったこと」にしてホームページから削除し、「水道水からセシウムは出ない」と県災害対策本部と放射線リスクアドバイザーが断言している。このような、データをなかったことにする行政と専門家の連携プレーも高く評価されるべきものであろう。

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