被曝リスクは安心レベル!原発御用による福島原発の炉心調査方法を大胆提案


第3章 原発御用による炉心調査が必要な理由

原子力界の高い専門性

世界一の原子力技術と安全神話を謳ってきた原子力業界には、多数の高い専門性を持つ研究者・技術者が存在する。現場の技術力から原子力政策までを包括し、狭義の専門性から広義の総合力が求められる国・県レベルの審議会や専門委員を務める必要があったからこそ、優秀な人材が生まれてきたのだろう。

特に、震災後にその優秀性や先端性が認識されてきた。
具体的にその一部を紹介する。

多分野を網羅する原子力界の高い専門性を示す事例を知って安心

現場の技術者すら知らない原子炉の新型弁「爆破弁・爆発弁」(※1)は、首都圏の2つの有名国立大学法人の教授によって明らかにされており、専門家が非常に高度な専門的知見・知識を有している一端が明らかとなったのは記憶に新しい。

事故後の福島原発への対策において各種メディアなどで「止める、冷やす、閉じ込めるのうち、止めることには成功した。継続して水を入れ続けることが重要だ」というような内容を繰り返した原発御用の「高度な現状分析・解析能力および提案(注水するだけ)」(※2)は、高く評価されるだろう。

また、溶けた燃料が、なぜか下に落ちない(メルトダウンしない)という「重力の否定」や食物連鎖による「生物濃縮の否定」など、物理学や生物学等の多分野にわたり、これまでの「定説」を覆す歴史的発見および理論構築を続けている

さらに、震災前に発表された駅ビル型原子炉構想、ウラニーランド・炉心デレラ城構想や、震災後に発表された地下式原発の開発構想、福島第1原発7,8号機新設の原発地元自治体からの陳情など、その発想力や着眼点には目を見張るしかない。

このような人材を今活かさずに、いつ活かすというのだろうか。

原子力界が高い専門性を持つ理由

審議会委員や専門委員に選定される専門家が、まさか、「流れで」決定されていたり、他の専門分野のついでで関わっているわけではないだろう。また、国会議員が様々な原子力機関の委員長に就任してきたが、素人ではないはずである。多様なリスクや多重防護の考え方、安全性評価のためには、高度な専門性を必要とされるのは明らかだからである。

すなわち、原子力の専門家は、原発の細部まで把握する技術者レベルの知識・技術に加えて、高い分析力や評価手法を有する世界最高レベルの方々であるはずだ。

したがって、現在の福島第一原発の炉心がある場所を特定するためには、原子力専門家が率先して現場で貢献することが不可欠であり、これによって事故の収束までの期間が短縮されうる。

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※1
NHKと日本テレビによって放映されたが、修正されていない。したがって、1号機建屋の「爆発的事象」は、水素爆発ではなく「爆破弁作動による作業の一環」だと考えられる。なお、原子炉には火薬(炸薬)により配管を開けるための爆破弁・爆発弁はあるらしいが、「爆発する規模」は小さい。

※2
インターネットなどでは、海水注入が開始された前後から、「海水に含まれる塩分による腐食などの弊害」と「淡水への早期切り替えの必要性」が指摘されていたが、記憶の範囲内ではTVなどのメディアでは、その弊害を指摘する声はなかった。
爆破弁発言の専門家の1人は、内閣参与に任命された時にその弊害を指摘している。その結果か不明であるが、海水→淡水への切り替えが進むようになった。また、この専門家は研究開発でセシウム(?)除去などで貢献しており、「爆破弁」発言だけが悔やまれる結果となったといえよう。
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