被曝リスクは安心レベル!原発御用による福島原発の炉心調査方法を大胆提案


第1章 安心の被曝リスク!

チェルノブイリ事例 A安心できる2つの理由
第1の理由 チェルノブイリの24万人の被曝線量を知れば「安心!」

原発御用による炉心捜索作業(調査)を安心とする第1の理由は、24万人の被曝量が平均100ミリシーベルトとされる点である。
平均で100ミリシーベルトにすれば、健康被害は生じないらしい。
個人値ではなく平均値であることがポイントだ。

当時のソ連政府では作業員の被曝上限を100mSvだか350mSvに設定していたと記憶している。
ただ、作業員全員が線量計を携帯していたかが不明であること、また、作業現場間の移動時における被曝量の反映の有無などが不明であることを考えると、厳密な被曝線量を把握できていたのか疑問が残る。

そのような疑問が生じるが、平均で100mSvになればOKであるのだから、除染作業を行っている市民が数百μSvで貢献するので、原発御用は数百mSv以上で貢献して頂きたい。統計解析を行ってもレンジを調整すれば有意差は生じないだろう。そもそも、今回は原発内での作業なので、100mSvは考慮しなくて良いだろう。

そして、次に述べる第2の理由によって、明日にでもフクイチ格納容器内に調査にいけるはずである。

チェルノブイリ事例 A安心できる2つの理由
第2の理由 チェルノブイリ事故の急性放射線障害を知れば「安心!」

原発御用による作業を安心とする第2の理由は、急性放射線障害に関する知見である。
池田信夫氏のブログ記事で紹介されていたUNSCEARのグラフによると心配無用である。

当該グラフが見つけられなかったため、以下の表にまとめた。

表 チェルノブイリ事故処理作業者(恐らく初期対応)の被曝線量と3週間以内死者数
作業員の被曝線量 急性放射線障害人数と死者数
0〜2000mSv 140人のうち死亡者なし
2000〜4000mSv 55名のうち1名死亡(※)
4000〜6000mSv 21名のうち7名死亡
6000〜10000mSv 21名のうち20名死亡
※2〜4Svの死者が実際に何Svで発生したか不明であるが、レンジ上限の約4000mSvで発生したと考えることが都合が良い(個体差を考慮せずに100mSv云々、1〜20mSvで20mSvを採用などもあるため)。

というわけで、このグラフは、4000mSv弱までは「どうやら死なずに作業ができるらしい」ことを示している。

さらに、6000mSv以上を被曝して3週間を生き延びた作業員(15名)がその後どうなったかは分からないが、仮に死亡していたとしても、長瀧・佐々木のコラム(チェルノブイリ事故との比較)によれば、「放射線被曝との関係は認められない」のだから、心配は無用である。
恐らく生活習慣やタバコ、野菜不足、ストレス等の他の要因によるものだろう。

4000mSv以下に被曝量が管理されれば、死者数は195名中1名(死亡率0.5%)となり、さらに安心である。
そこで、「安全側の視点」に立って、今回の炉心調査での被曝量の上限を4000mSvとする(実質的にほぼ死者0名のレンジとなり安心である)

したがって、原発御用は、4000mSv弱までは被曝しても特に問題はない(死ぬことはない)のだから、明日にでも炉心調査をしてきていただきたい。リスクとベネフィットを考慮しても、わが国を守るために重要な任務である。

4000mSvは半致死線量では?という疑問にお答えする

4000mSv(4Sv)は50%の人が死亡すると言われてきたらしい。ただし、これは原爆被爆者のデータに基づくものであるそうだ(ハツカネズミの研究では、4.5Svくらい)。実際に、原爆とチェルノブイリの4Svでの死亡率を比較すると、原爆では50%、チェルノブイリでは55名中1名(死亡率1.81%)であり、大きく異なる。

そもそも、原爆でのデータは、原爆投下後かつ終戦後の混乱期での調査である点(今回の混乱を考えても察するに容易だ)、熱線による熱傷や栄養失調、戦争ストレスなども効いている可能性もある。したがって、今回の福島原発では、同じ事故カテゴリに属するチェルノブイリ原発事故のデータを採用することが合理的であろう。

4000mSv以下であれば、死亡率は0.5%となる。一般的には「ガクブル」する深刻な値かもしれないが、震災後に良く出てきた「1.005倍(0.5%増)となるが、○○と同程度」と同じ理屈(死亡率や発ガン率とかは考慮しない)で、他のリスクとの比較を考えればよいだろう。

ちなみに、後述する「秘策」を活用すれば、被曝上限は2000mSvでも大きな問題は発生しない。基本的に、結論ありきで話を進めていく。

1月19日時点での格納容器内での炉心捜索作業可能時間の算出

すぐにでも炉心作業ができるように、格納容器内の線量から作業可能時間を算出した。
1月19日6:00時点の各格納容器内の線量は以下の通りである。

1号機:計器不良
2号機:6660mSv
3号機:1960〜2999mSv

2号機では45分、3号機では1時間以上の作業が可能となる。
1号機については、やってまえ精神で行けば大丈夫であろう。
線量計の値の正確性が若干疑問であるが、低めの値(外れ値でなければ)は「計器不良」にならないらしいので安心である。

次ページ:確定的影響と確率的影響〜第1章 安心の被曝リスク!
前ページ:チェルノブイリ事例@原子力災害専門家Gのコラムで安心〜第1章 安心の被曝リスク!

inserted by FC2 system