被曝リスクは安心レベル!原発御用による福島原発の炉心調査方法を大胆提案


第2章 「隠す技術」 原発・被曝に関するリスクを隠して安心

確率的影響隠し

震災後初期には、「晩発性放射線障害隠し」から始まったと言えよう。すなわち、「1,015μSv/hだが、ただちに健康に影響を及ぼすものではない」というような発言である。

「ただちに健康に影響を及ぼす」は、急性放射線障害を意味するはずである。
毎時1mSvが「ただちに」急性放射線障害を及ぼすことはないのは明らかであるので、かなり矛盾した(的を得ない)発言であった。

この場合は、「1,015μSv/hであり、ただちに健康に影響を及ぼす急性放射線障害は起こらないと考えられる。ただし、科学的知見ではハッキリとは分からないが、晩発性障害が起こる可能性も否定できない」が、より正確な表現であっただろう。

そして、それぞれの障害の違いについて、丁寧に説明すべきであった。よく分かってない記者による質問よりも説明に時間を割くべきだった。

 ここで紹介した事例は、急性放射線障害(確定的影響)と晩発性障害(確率的影響)を、さくっと入れ替えただけである。本来は、両方の影響を説明することが求められたが、政府および原発御用が急性放射線障害を重要視していたことが分かる。

炉心探し調査にどう利用すべき?

今回の作業でも、この手法を用い、確率的影響ではなく急性放射線障害だけを説明することが求められる。

ただし、1回の作業を250mSv上限で行うために急性放射線障害の心配は不要となる(一時的な症状は「お守り」により相殺)。したがって、最終的には両方の影響を説明しなくても良いだろう。 急性放射線障害に関する説明する必要に迫られるのは、1回4000mSvまでの作業をする場合である。

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